不妊症の治療について
男性不妊のほとんどが、精子の運動率が悪かったり精子の数が少なかったりなどの精子のトラブルが原因です。そのため、病院での不妊治療としては、この精子を元気にすること、精子の製造能力を回復させることが重要となってきます。
◆ ホルモンによる不妊治療 テストステロン
男性ホルモンの一種であるテストステロンを使った治療法です。このホルモンを投与すると一時的に精子の数が減りますが、投与を中止すると精子の数が増えることがあるので、その作用を利用した治療法です。また、テストステロンの精神的な作用として、活力やエネルギッシュ・性欲増進といった生きることへのポジティブな作用があると言われています。
ただ、テストステロンによる不妊治療は、まだまだ研究段階の治療法で、あまり長期間続けると、まれに造精機能を悪くすることがあるようです。また、このようなホルモン投与には、ごく稀に強い副作用が起きる場合があります。
◆ ホルモンによる不妊治療 性腺刺激ホルモン
性腺刺激ホルモンとは、卵巣や精巣に働きかける糖たんぱく質のホルモンで、卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)があり、下垂体前葉から分泌されています。そして、男性の造精機能は、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンによって活発化しますので、このホルモンを補って精子の造精子機能を高めようという不妊治療です。おもにクロミフェンやhCG、hMGなどを使用します。
◆ 精索静脈瘤の不妊治療
精索静脈瘤とは、精子を運ぶ静脈が拡張して血液の循環が悪くなり、造精機能が妨げられている状態です。この精索静脈瘤は、普通の健康な男性で約1割程度に認められるのですが、不妊症にお悩みの男性は約2〜3割と多くに認められます。
そして、精索静脈瘤の程度によっては、精巣容積が減少してしまう場合もあります。この治療法としては、開腹または内視鏡下で拡張した血管を結紮(しばる)する低位・高位結紮術、経皮的塞栓術、腹腔鏡下手術などがあります。
◆ 精管通過障害などの不妊治療
射精機能に障害があって、正常に射精できない状態です。この治療法としては、精子の通過性を良くするために、閉塞している部分を切り取って再びつなぎ合わせる治療法などがあります。また、この不妊治療は非常に繊細ですので、顕微鏡下での手術になります。
ただ、精管が閉鎖している状態が長く続いた場合には、精子をつくる能力が低下していることもあり、手術をしても改善されないことがあります。そのため、これらの手術は精子の生産が十分なのを確認してから行います。
男性も、不妊治療を頑張って!
手術が必要な不妊治療をご紹介して来ましたが、こうなると男性側としては 「 ちょっと、まて・・・ 」 と思われるかもしれません。
ただ、現代では医学も進んでいますので、精子が元気であれば、タイミング法でのチャレンジや人工授精・体外受精・顕微鏡受精などの治療でも受精は可能です。尻込みせずに、男性も不妊治療を頑張ってくださいね!
